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このところお騒がせの、河本母・生活保護受給だが、正直当方も片山さつきがわざわざ言うべきことではないと思う。
受給開始時期に所得などを嘘をついて受給が開始されたのならば、それは本当に不正受給だろうが、開始時期に本当に生活困窮者だったのだから、不正でもなんでもない。
この問題を提起することで、不正受給や、生活保護費と年金の逆転を是正したいと言っているものの「河本が不正受給してた」ばかりが一人歩きして、そこばかりに目が行って、本当にしなければならないことに気がついている人ってどれだけもいないんだろうと思う。
河本をスケープゴートに差し出して、話題として下火になってきた生活保護云々を表に出したかっただけのように見えてしまってしょうがないのだ。
河本の会見で生活保護に恥ずかしいと言ったことを、バカにしていると反応した人がいるが、恥ずかしいと思わせないから、生活できないから・病気だから、と、大きな顔をさせ、税金で生きることを当たり前と思うような人を生んでしまうのだ。
間違った同情が受給者を思い上がらせている現状もあることを知るべきである。
そして、そもそも生活保護に感謝して生きている人は、問題にならなので、面に出てこないものである。
それに、河本姉がインタビューで答えた内容だって、逆ギレどころか全うに正論であって、このコメントに対して日本人ではないと言っていた人がいるが、非常に日本人の思考回路であると思う。
その人は自分や日本人をどれだけ美化しているか分からないが(もしくは日本に住んでる外国人かもしれない)、トップダウン型の思考回路が浸透している日本人にとって「役所がOKなんだからOK」という言葉が出るのは至極当たり前なのだ。
言っている意味が分からないという人もいるだろう。
要するに、強いもの偉いものに巻かれる性質であるということ。
○○さんがそう言うからとか、皆がそう言ってたから、とか、そういう言葉を使ったことがないだろうか。
結局あなたの意見は何?と言う事を思ったり、そういう状況になったりしたことはないだろうか。
日本人は回りにあわせるという性質を多分に持ち合わせてしまったせいで、思いやりがあるとか気が利くとか言われてしまっているが、結局のところ、出る杭は打たれるなどという言葉があるとおり、他人の意見によって自分を決め、枠から出ないのである。
今回はこの枠が役所がOKしたということ、ということだっただけの話だ。
それに、確かにこの姉にも扶養義務はあるだろうが、嫁に行った娘が旦那の了解なしに母を扶養できるかといえばNOであるし、病人を一人抱えることによる経済的負担は一般のサラリーマンで就学中の子供がいた場合、ものすごく厳しいものである。扶養者が増えるということは、自分にそれだけの余裕が必要なのだ。
それも分からず姉が扶養していれば良かったのでは?と言う人は、独り身で自分で稼いだ金は全部自分のものとして生きている人か、生活に余裕がある人か、誰かの扶養になっている人だろうと思う。
これでもし、受給停止してくれと言っていたと過程して、役所が思うのは、一人分負担が減るということではなく、新しく受給停止の書類書くのめんどいなぁだろうと思う。毎年同じだったら、去年のものを日付かえるだけで終わったものが、新しくやらなければならない仕事が増える。
それくらいだったら、まぁいいですと受給してしまったほうが楽、ということだってある。
それに、一度停止して、今度また本当に生活が困窮してしまった時、再申請は非常に通りにくいため、その書類を通す負担が増えるのも勘弁というのが今の役所であろうとも思う。
この問題で誰も彼もが「河本悪」になってしまっているが、そういう人は、(愉快犯を除いて)本当の問題を見る目が全くないといっていいと思う。
これこそまさに、○○が言っていたから、という周りへの追従という日本人の特性に他ならない。
本当の問題は、この制度を作り上げた自民党自身であることと、官僚体質ではないのか。そこを全部棚上げして「河本不正受給で悪」の流れを作り上げた片山さつきの責任は重い。
ただ、当方は別に河本に肩入れをする気は全くないので、片山さつきが河本を使って、問題提起をしたことは上手くやったなと思う。
旬な人を持ち出すことで、日本中やネット中に問題を浸透させ考えさせる(例えそれが想定と道がずれたとしても)ことができたのだから。ただ、
1.河本母は、生活保護費で豪遊していたか?
2.河本母は、もしかしたら息子に迷惑はかけたくないと生活保護で生きることを選んではいないか?
3.河本母を、生活保護から年金に切り替え、年金と仕送りだけで治療費を賄う事ができるのか?
上記のことを踏まえ、現実の一般的受給状況はと言うと、
1.は、不正受給者は大概もらったその日にタバコや酒、趣味に金を費やす。
2.は、河本家に限らずよくある話。それに、支援してほしくても縁を切られていることも多い。
3.生活保護13万(医療費無料の場合あり)、国民年金満額6万(医療費後期高齢1割負担)の矛盾。
子供が高額収入者かどうかは問題ではない。親は子供に面倒をかけたくないと思う場合が多い。
そんな河本母の心情を全く持って無視した片山さつきには、表向きでなくとも、利用しましたと河本母に頭を下げるべきではないかと思う。
正直、これで一番かわいそうなのが、河本母であることに、なぜ誰も気がつかないのか不思議でならない。